給餌の肝(2)

毎日の「食」が犬や猫たちの生涯の健康にとって、最も重要であることに疑う余地はない。
飼い主である私たちが愛犬、愛猫にしてあげられることは「食」と「運動」に尽きると言って過言ではないと思う。
その「食」については生馬肉食が最適であることは、100CLUBの15年にわたる体験で実証できていると思っている。

ただ、ここに給餌の肝として書き留めておかなければならないのは、せっかく理想的な「食」を選択しながら、その「食」を変えてしまうこと、何かを加えてしまうことで、体調の維持管理が不能となってしまう問題についてだ。

馬肉にもピンからキリがあると思うが、内臓入り生馬肉、そして生骨もしくはサプリメントによるカルシウム摂取、加えて植物成分(ヴェジタブルズ)。
この三点で完成された「食」であり、その給餌を一生続けるべきだと思うのだが、それを実行している方はごく少数なのではないかと感じている。
完璧なものに何かを加えれば、一杯になったコップになお水をそそぐようなことになる。

何が足りないと考えるのだろうか。
どうしてそういうことをやってしまうのだろうか。
いくつかの要因が考えられるのだが、そのうち大きなものは情報が過剰に氾濫していて、何が正しいのか分からなくなってしまうことにあると思われる。
あれも良い、これも良いと言われ、あるいは多様な情報に惑わされ、いっそのことあれもこれもやってみようという混乱状態に陥ってしまうのかも知れない。

犬や猫たちは、酒も飲まなければ煙草も吸わない。毎日同じ食餌であろうと不満も言わない。ただひたすら飼い主が選択し給餌する「食」を待ち望んだように食らいつく。
そうなのだから、栄養バランスがとれ防腐剤など添加物の一切入っていない肉食動物にとっての自然食を毎日給餌してあげることが肝要なのである。
もし、それ以外の食べ物を犬や猫たちに与えるとすれば、それは、その手の食べ物を与えた時大喜びしている姿を見て、おもちゃ扱いをして自己満足しているだけのことなのではないだろうか。

生命、健康に重大な影響をもたらすことになる「食」を遊び道具にしてはならないだろう。

 
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