犬神詣でのおすすめ

以前、友人から、畜生である犬を神というのはどうなのか?という、やや批判めいた意見を言われたことがある。

これまでもコラムには、何回か犬は神なのではないかと書いたことがあるからなのだが、前回のブログにもそう書いてしまった。


犬や狐などは、御眷属(ごけんぞく)だから、いわば神の使者ということになる。しかし、眷属神としてあがめられてもいるので神と言っても間違いではなく、世界中にいわゆる獣神は存在する。


現代社会での宗教の存在は俗臭ふんぷんたるものがあり、なお世界では無残な争いが後を絶たない。そんな救いのない宗教なら獣神なり自然信仰であれ、アミニズム(原始的精霊信仰)の方が、むしろ未来的宗教像としてふさわしいのではないかとすら考えることがある。


何年か前だと思ったが「トイレの神様」という歌が流行ったと記憶しているが、まさしくこの日本では、あらゆるものに精霊が宿るという八百万の神の国であり、子供のころ節分の豆まきにはトイレにも豆を撒いたものだった。

ついでの話ではあるが、トイレの神は古の言葉では「まり」という。

したがって、女性の名前で「まり」なり「まりこ」と音読する名前は、本来はトイレの神様を意味するものだ。


ちなみに犬神信仰の本流は秩父の三峰神社であり、この世田谷の用賀にも砧にも分社が存在する。東京では御岳山(みたけさん)がやはり犬神信仰のお山である。

愛犬家の皆様は、ぜひ一度、犬神のお山に詣でてみてはいかがでしょうか。

 
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