犬たちを病気にさせない!

世の中の動きが早過ぎて、HPを長期間そのままにしておく訳にはいかない、いろいろな事情が生じ、今回リニューアルに踏み切った。

0705071 犬や猫たちの食餌には生馬肉食が最適である、と言い出してほぼ10年経過した。それまでは、誰も、生食とか馬肉が犬や猫たちのフードに最適であるなどと言っているところはなかった。今では、馬肉のフードもそこそこ認知されるようになり、馬肉入りドライフードとか、国産馬肉とかいう商品も出回るようになってきた。
しかし、その内容を知るにつけ、馬肉を使っているというだけであって、全体としてのそのフードが適正なものであるのかどうか首を傾げたくなってしまうような代物が大半だ。ドライフードに馬肉を入れたからといって、それが何の効用をもたらすものなのか全く理解不能である。
このようなことをするフードメーカーは、アガリクスやプロポリス、ウコンなどという人間の健康食品が喧伝されると、すぐさまその流行に便乗し、それを犬や猫たちのフードに取り入れることで付加価値をつけ商品化しようなどと考える。厚生労働省では躍起になって、そんな健康食品は科学的根拠も何もなく、詐欺的商法であるとまで警告を発するような始末だ。
TVの『あるある大事典』問題にしても、以前、本コラムの「フードファディズムにご用心」にも書いたように、食べ物に過剰な健康信仰をもつ病理に付け込んだ番組で、ご存知の通りの顛末に終わった。
一ヶ月ほど前に起こった、アメリカでのペットフードのリコール問題にしても、前回、前々回のコラムに書いたとおり、ペットフードという飼料の危険といい加減さを露呈した。
また、インターネットや出版物をはじめとするメディアが、呆れるほどに頓珍漢な情報をも発信することで、少なからず消費者の判断を誤らせている。
非常識が常識化し、非科学的な説が正当化されてしまい、そのため、犬や猫たちの生命が脅かされ、精神的にも経済的にも飼い主を追い詰める結果になる。
このような惨状を、なんとしても改善しなければならないと常日頃考えてはみるものの、如何せん、何ほどの力もない私は、ただただ無力感に苛まれることに終始している体たらくなのである。

 
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