ドッグフードの不都合な真実(1)

4月30日のFBに、1975年、米国科学アカデミーによる「犬の栄養要求量」という研究資料が発表された、その日本版の表紙を紹介した。
本資料には、犬にとって必要なあらゆる栄養素、そしてその量が研究結果として示され、その後、フードメーカー側の団体、AAFCOにより新たなデータも付加され、いわゆるドッグフードが開発され世界を席巻することになる。
現在でも、ドッグフードの文献は、改訂版があるにしてもこれ以外には存在しない。

ここで重要なのは、この文献の研究目的にある。
この時代、世界規模で人口爆発が起こり、いずれ食糧危機が現実なものになるであろうという認識があったこと。
米国においては穀物・肉、そしてその加工食品の大量生産時代が始まり、その食品廃棄物の処理が大問題となっていたこと。
また、犬をペットとして飼育するブームが巻き起こっていたこと、等々の社会背景が存在したこと。
これらの諸問題を一気に解決しなければならない画期的な研究開発事業として本研究が成立し、官民一体となったマーケティングのモデル事業として知られるほど大成功を収めることとなった。

ここで問題なのは、このデータによって作られた犬の飼料に対し、飼料安全法を作らなかったことにある。
何故なのだろうか。
そこには不都合な真実が重層的に隠されている。

今日のブログでは、この真実を書き切るスペースがないので次回に続けることにする。

 
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