原点回帰して深化する

2002年6月、日本・韓国の共同開催で、サッカーのW杯が開催された。

そして6月14日、1次リーグで「日本」と「ベルギー」が闘い2-2の引き分けという結果になった。

「日本」と「ベルギー」は、両国とも1次リーグを突破し決勝リーグに進んだが、「日本」は「トルコ」に敗れ、「ベルギー」は「ブラジル」に敗れ去った。


何でこんな話をするのかと言えば、「日本」と「ベルギー」が戦う日の2日前、アメリカのテキサス州にあるB社の社長が三軒茶屋の100CLUBに見えたことがあるからである。

B社はアメリカのテキサス州で食用馬の牧場を持ち、おもにフランスを市場としている世界2位の馬肉メーカである。

食用馬の生産者は、フランス人およびベルギー人がおよそ80%以上のシェアを占めていて、カナダ、アメリカ、南米に牧場、工場を持っている。


100CLUBの最初に扱った馬肉は、このアメリカテキサスで、ベルギー人がやっているB社の製品からスタートした。B社にとっても犬や猫の食餌に馬肉を使うことなど初めての体験だったので、サッカーの応援に日本に来たついでに100CLUBにやってきたのだ。

その後数年間、生馬肉の販売は驚異的に伸びたのだが、アメリカでの馬の屠畜が禁止になったため、現在では牧場、工場をメキシコに移転し変わらず製造をしていているのだが、むろん製品の質は変わらないまま継承されている。


犬・猫用の馬肉食は、100CLUBが純然たるパイオニアであったのだが、カバーの時代というのかコピペの時代と言ったらいいのか、その後、100CLUBに対抗して国産馬肉とうたって多くの犬、猫用馬肉業者が乱立することになった。

100CLUBでも止む無く、現在のB社の馬肉に加え、「秋田産(国産)」と「国産+アルゼンチン産」という3つのルートから製品の仕入れを確立し、品質の向上、安定供給をめざして現在に至っている。


100CLUBはいたずらに価格競争に加わることを良しとしない。

何故なら、昨今、馬肉の原料が不足気味となり、ただでさえ品質を維持し、なお安定供給を第一義と考え実践するには、これまで以上に厳格な製品の品質管理を行い、確信をもってユーザーの皆様にお届けする責務を最優先しなければならないと考えるからである。


馬肉業界も、去年、信州、今年は会津と、メーカーの不祥事が相次いでいて、余程細心の注意をもって事を進めていかなければ、何と言っても犬や猫たちに安心して食餌を与えられないと飼い主様に思われてしまうに違いないからである。


同業者の中には、とんでもないことを喧伝して馬肉を販売しているところもあることを、ネットの情報などで見聞きすることがある。

せっかく最良の食であるはずの生馬肉食が胡散臭い目で見られるようなことになったのではこれほど悔しいことはない。

  

 
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