犬たちの散歩は要注意

代々木公園のデング熱騒動はとうとう公園閉鎖にまで至った。

公園では、蚊の駆除のため大量の殺虫剤が散布されている。


このいきさつを見聞きしているうちに、私が以前書いた「危険な公園の散歩」というコラムのことを思い出した。

このコラムでは、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」を参考にして、公園の樹木や芝生の管理のために散布される殺虫剤や除草剤が、犬や猫たちの健康に多大な害を及ぼすことについて警鐘を鳴らしたつもりであった。


デング熱ウィルスを媒介するヒトスジシマカを撲滅することが目的なのだが、この蚊が犬を刺したとしたら犬はデング熱を発症するのだろうか、という素朴な疑問と、公園の閉鎖が解かれたのち、殺虫剤にまみれた公園を散歩する犬たちにはその害が及ばないのだろうか、というこの二つの疑問が頭をよぎった。


人間は、散布された殺虫剤のから最低でも1メートル以上高い位置で呼吸をするのだから、その安全性にさほどの不安はないのだろうが、小さな子供が地面や木の葉に触れて、その手をなめたら問題だろうし、犬だったら殺虫剤にまみれた草むらなどに首を突っ込んだりするのだから、その害は空恐ろしいことになる。


いずれまた、代々木公園を散歩する犬の飼い主さんは、散歩の際、リードを緩め過ぎないようにして、地面から犬の鼻をなるべく遠ざけるように歩かせねばならないだろう。そのような公園の散歩中の注意は、代々木公園には限らないのであって、他の公園でも、十分に注意せねばならない。


とにかく犬の散歩は、公園に限らず近所の道路を散歩させる場合においても、道路端の植え込みや、草むらには十分な注意が必要で、草むらに首を突っ込むことが大好きかも知れないが、そこには危険が一杯だということを知らねばならない。


同時に気が付いたことがあるので書き留めておかねばならない。

犬の散歩のやり過ぎは、もれなく内臓疾患を起こすことになることを、犬の本物のプロたちはよく口にする。

どこからどこまでがやり過ぎることになってしまうのか、それは犬種や年齢、体調によっても異なるるので一概には言えないところがあると思うが、都会のコンクリートを1時間以上歩かせたとしたら、犬たちには相当な負担になるだろうし、それを一日2回で合計2時間以上だとしたら、相当な負担が犬たちには掛っているといって差し支えない。

 
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