過酷な夏の健康法

もうすぐ本格的な夏が来る。
最近の日本の夏は、以前にも増して厳しい高温多湿で亜熱帯化している様相だ。
今日は、そんな季節に向けての犬や猫たちの、とりわけ高齢の生体の健康管理について大真面目な話をする。
自身の歳を考えてみても真剣にならざるを得ないのだ。

犬や猫たちが高齢になると何が起きるのかというと、タンパク質を消化してアミノ酸化する能力が落ちてくるということが最大の問題だと思う。
もうちょっと詳しく言うと、タンパク質をL型アミノ酸に消化分解する能力が減退し、D型アミノ酸になってしまうのだ。それを老化といっても外れていないと考える。
体の各組織がL型アミノ酸を要求しているのにそれが不足しD型アミノ酸になってしまうと、それは身体組織が要求していないため、体外に排泄されてしまうのである。
L型アミノ酸の不足が現象として現れてくるのは白内障で、抹消の毛細血管、神経に老化の諸症状は現れる。

人間の話になるが、近ごろ巷間でいわれている健康法の一つに、歳をとったら肉を食え、というのがある。これなども食べ物の消化能力の衰えを考えれば、炭水化物よりも肉食の方が消化も楽で、生肉ならば余計効果がある。
昨年自身で実践した、炭水化物抜きの食事では、3か月で6Kgの減量という結果が出たが、そもそもダイエットが目的ではなかった。毎月の血液検査でも様々な数値は良好な結果を示し、とりわけ血圧が低下したので降圧剤を一時止めるほどだった。
私たちも犬も猫も、あらゆる動物にとって「食」が生命の源であり、その「食」が理に叶っていなければ生涯の健康などおぼつかないと、相場が決まっているのである。

過酷な夏を迎え、奪われる体力は何らかの方法で補わねばならない。
散歩のやり過ぎは普段でも健康に害を及ぼすことになるのだが、これからの季節はよほど気をつけねばならない。朝晩ならいいだろうなどと思わないで、ほんの5~10分程度近所を巡るくらいで十分だと思う。
そして、出来るなら高齢犬にはL型アミノ酸を与えサプリメントすることで、消化能力の衰えをケアしてあげることが重要だと考える。
いつまでも若々しく元気でいて欲しいパートナーに是非お勧めします。

 
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