犬や猫には凛性が備わっている

今日で5月も終わり来月で今年も半分終わってしまうことになる。
余りの慌ただしさに時間が経過していくことを自覚することが無かった体たらくなのだが、こんなことでは駄目だと思う。
一日一日を充実した時間を過ごさねばならないし、毎日が楽しくワクワクしていなければ生きている意味がない。

ところで今日は、実はワクワクした出来事があった。
病院でウトウトしていたところ、例のEテレの「こころの時代~宗教・人生」にエッセイストの大石邦子さんが出て「体のマヒを超えて」というテーマで対談をされていた。大石邦子さんのことはご興味のある方は検索していただきたいのだが、この日の放送で、大石さんが啄木の歌に自分が救われるきっかけを得た、ということを語っていた。

その啄木の歌は
「 友がみな 吾より偉く みゆる日よ 花を買いきて 妻と親しむ 」
で、交通事故で体がマヒして自殺を計るほどの地獄の苦しみから放たれるきっかけになったのだという。
その後の大石さんの人生も、病床また車椅子の生活でありながら、鉛筆の握り過ぎで指が曲がってしまうほど、歌、そしてエッセイを書き綴っていく。
またご本人が車椅子生活ながら、母親の介護、そして癌を発症し手術成功の三日後に動脈りゅう破裂で麻酔が掛けられないため、無麻酔での開胸手術となってしまったが、物凄い痛みで失神してしまったという。

その著書「この命を凛と生きる」「人は生きるために生まれてきたのだから」は早速読んでみようと思っている。
こんな立派な凛として生きている人間は少数の稀人だと思うのだが、犬や猫たちには漏れなく、この凛性が備わっていることには恐れ入るばかりだ。

 
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