犬は飼い主のウォッチャー

どこぞの大学の教授が、飼い犬の顔とか目は飼い主に似る、という研究を発表したというニュースを目にした。
このようなことは昔から言われたことだと思うのだが、学生による統計学的見地からそのような結果が出たらしい。

永いこと沢山の犬たちと暮らしてきたが、自分はそのようなことに思い至ったことはない。
しかし、100CLUBの仕事を通じて多くの飼い主様にお会いし、その飼い犬たちを見てきた体験上、飼い犬は飼い主の性格に大きく影響を受けるものだという感じを持っている。
犬や猫たちを単に飼育するだけではなく生活までを共にまでする行為は、普遍的な意味においてヒューマニストとしての発露なのだと思っている。
ヒューマニストのもつ愛の概念は、人間と人間の関わりにおいてのみ発現されるものではなく、人間以外の生命に対してもその愛の対象となり得るのだと思う。

平たく言えば、犬や猫たちを愛して止まない人々は、きわめて愛情あふれる人間的な方であるということができるのだと思う。
したがって、人間から一時も離れたがらない犬たちは、否応なくその飼い主様の性格、もっと言えば人格に影響を受けざるを得ない立場にあるといえる。
犬などは、四六時中人間観察をしていて、ときには腹の中まで見抜いているのではないかと思うことすらある、なかなか油断のできないパートナーなのだ。

 
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