永遠に続く愛

犬や猫たちと暮らしている方たちは、何故これほど愛に満ちているのだろうか。

100CLUBを始めて間もなく20年近くなるが、年を経るほどにその思いが強くなってきた。

このことは、人は何故犬や猫たちと暮らすのだろうか、という問いの答えと同じ結論になるのだろう。


そこで関係する書籍をあれこれ引っ張り出して調べまくったところ、その答えらしきものにたどり着いた。

このことは多くの方は知っておられたことで、これまで私が不勉強だったため知り得なかったことだったのかも知れない。


人の脳の視床下部辺から分泌する9個のアミノ酸からなる「オキシトシン」というペプチドホルモンがこのことに深く影響するらしい。

このホルモンが多く分泌する人ほど愛情豊かな人で、他人との信頼関係も上手く築くことが出来、社交的能力も優れているのだという。

犬や猫たちを日々愛撫することで、この「オキシトシン」の分泌が活発になり、より優しい愛情が深まるのだという。

人の愛情というものが、文字通り感情的な要素であり、科学的な説明の付くものではないと思い込んでいたとしたら、それは脳科学の発達以前の話で、今や愛も脳の働きであり、その愛のホルモンも「オキシトシン」という物質であるということまで明らかになってきたようだ。

そうなると、私が100CLUBを通じ知り合うことになった、犬や猫たちを愛して止まない皆様は、犬や猫たちを飼養し、ともに暮らし日々スキンシップすることで、オキシトシンの分泌がより活性化する。

もともと優しさに満ちていた人が、犬や猫たちと暮らすことでより一層愛に溢れた豊かな人生を過ごし、また周囲の人々をもその愛で包み込む包容力まで併せ持つほどだ。

アニマルセラピーの有効性も明らかで、犬や猫たちに触れ合い、視床下部からオキシトシンが分泌することで幸福感が得られ元気もでることになる。


人間同士では、これほど長い期間愛に満たされることはないというのが、進化生物学の学説で、おおむね愛は3年で終わる、というのが結論のようだ。

それに比べると、犬や猫たちとの愛情物語は永遠に続く。

そうであるならば、一年でも長く、元気でいてもらわねばならない。

そして、いずれ安らかに見送ったなら、喪が明けて生まれ変わりの子を迎え、また大いにスキンシップをしてオキシトシンを分泌し幸せな人生を歩みませんか。