止めようおやつの交換会

犬を飼っていて、公園とか河原に散歩に行くと、自然と愛犬家同士のグループができる。

大きな公園なら、気の合う者同士で自然といくつもの集まりができて、ちょいとお節介やきがいると、そのグループで様々なイベントが計画されたりもする。

例えば、誰々ちゃんの誕生日会をやろうとか、単に散歩のつれづれの付き合いを超えた親密さを増したものになったりもする。


そんな光景を傍から見ていて、ふと思うことがある。

子供さんのおられるお母さんは、当たり前のことだろうが、他人様の子供よりも自分の子供が可愛いいに決まっている。命を削りながら育てているといっても良いくらいだ。それと同じように、犬も自分の飼っている子が断然可愛くてならないというのも当たり前のことだ。


最近、少し低調気味になってきたと聞いているが、ドッグショーなどをみていると、徹底的にわが愛犬の見栄えを際立たせようと、涙ぐましいほどの努力を少しも惜しむことなく、その様子はこっけいさを感じさせるところまである。

ディスクゲームやアジリティー、またルアー・コーシングなど、明確に差が出るものなどは問題ないのだが、かつて秋田犬のドッグショーなどでは、熱くなりすぎてジャッジへの不満が大問題を引き起こし、数年間ショーが中止になったことすらある。


かくのごとく、自分の飼い犬こそが最高だと思うことはごく自然なことなのだが、人間の付き合いというのはなかなかに複雑なもので、なぜか他人の犬を褒め称え、内の子は馬鹿でバカでしょうがないんですよぅ~などと、心にもないようなことを口走ったりする。あたかもそういう振る舞いが、このような犬集まりのマナーでもあるかのような様子なのである。


どこの集まりでも大方共通しているのは、おやつの交換会ともいえるような光景が繰り広げられていることだ。

それは一見ほほえましいような行為のようでもあるのだが、私のような立場の者からすると、この行為は大変な危険をはらんでいると断ぜざるを得ない。

振る舞われた、例えばジャーキーが、もしか中国産だったら毒をばら撒いているようなもので、とても有難うなどと言える代ものではない。


このような集まりを否定するわけでは毛頭ないのだが、その集まりのリーダーさんは、この、おやつの交換会だけは止めようという提案をしていただきたいと願う。

楽しいはずの集まりが悲劇にならないことを祈るばかりである。

 
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