他愛もない話

つい最近、身近な人からきついお叱りを受けて以来、どうもブログを書く意欲が薄れてしまっていた。

そのお叱りとは、端折って言うならば昔話と長話は止めてくれ、というものだった。


70にもなった爺に、昔話は止めろと言われても、じゃぁ一体何を話せばいいのだろうか。

そもそも100CLUBの仕事自体、長年にわたる犬・猫の飼養体験を基にして、いわば昔話をツールとして成立しているのではないか。


頭にきたので、もう絶対しゃべらないと思っていたのだが、余りにも嬉しい出来事があったので、年の暮れでもあるし、どうせ他愛もない話なので短くお話をしてみようとPCにむかった。


敗戦後、いわゆる洋楽が怒涛のように日本に押し寄せてきた。ジャズ・ハワイアン・そしてラテンミュージックなどだ。

先日、アメリカとキューバが50数年ぶりに国交を回復するというニュースを聞いた。キューバ革命のチェ・ゲバラは、当時の若者にとって英雄であったのだが、反米でありながら一方では、ジャズを始めとする洋楽に浮かれているといった按配で、そういうノンポリが大方で、今の日本の状況と変わりはない。多分、終戦後、日本人はユルキャラまっしぐらに70年を過ごしてきたのではないかと思われる。


ところで、ラテン音楽の聖地といわれているのは、まさしくキューバ音楽で、古くはルンバ、そしてマンボのペレス・プラードもキューバのミュージシャンだ。

東京キューバンボーイズという楽団もあって(今もある)先日亡くなってしまった高倉健と一緒になった江利チエミもこのバンドで歌っていた頃がある。


そして、このキューバとアメリカの国交の復活が何より嬉しかったのは、私が60年間いろいろな音楽を聴いてきて、その好きな音楽アルバムのベスト10に入るのがドキュメンタリー映画にもなった「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で、このアルバムはキューバ音楽のエッセンスといって外れてはいないと思うのだが、このバンドがアメリカのカーネギーホールでコンサートを行い大反響を巻き起こしたのだという。そのことも国交回復の要因の一つになったと、先日の朝日の天声人語に書いてあった。


本当にそうなのかどうかは分からないが、もめごとばかりが目立つ、少々うんざりした世の中にあって、「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」のようなハッピーな音楽が平和に貢献したという話は、まんざらでもない気分にさせられる。


れほど他愛のない話を、思い切って書いてしまったので、来年も開き直ってブログを書き続けていこうという気持ちに少しだけなってきた。

 
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