ペットフードの不都合な真実(3)

「犬の栄養要求量」では、ネコ目イヌ科という肉食動物に、何としても炭水化物を用いることに整合性を求めていた。
何故なら、食品廃棄物が大量に出るのは穀物であり、なお安価であることがその理由である。
本資料の必要とされる栄養素のトップに炭水化物が挙げられていることをみても、その意図は明らかだ。

ちなみに、炭水化物の一部を引用させていただく。
「犬の炭水化物の最小要求量は、まだ確定されていない。犬は、もし食餌から、脂肪と(したがってグリセロール)もしくは蛋白質(糖産生アミノ酸を含む)が供給され、それから血糖が誘導されるならば、食餌として炭水化物を摂らなくてもどうにか生命を維持できるものらしい・・・」
どうにか生命を維持していたのは、残飯を与えていた頃の日本の犬の話ではないだろうか。

続けて次の引用箇所は、如何に無理やり炭水化物を使わなければならないということが明らかになる。
「・・・離乳したばかりのラットは、炭水化物欠乏食餌では、炭水化物を含有する同一カロリー量の食餌を摂取しているラットに比較して成長のしかたがより緩慢で・・・・」
肉食動物の犬の食餌を研究しているのに、炭水化物を主として食餌にしているネズミを持ってきてどうするのか。

こういうおかしな点をあげつらうと、きりがないほどで、苦心の跡というのか、最初から結論ありきという感が否めない。申し訳ないが、時には吹き出してしまいそうにもなる。
私は、いたずらにペットフードの批判を今更繰り広げるつもりはないのだが、犬の地位が上がって家族同様だという扱いになっているのであれば、これほど理にかなっていない危険な食餌を与えるのはどうかと思う.

 
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